退職を決意した日
以前までとある食品を扱うインターネット販売事業部でえっさほいさと働いていた。それなりに大変なことは多いけれどやりがいがあり自分ではこの仕事に就けてよかったよかったと思っていた。ただ好きなのはこの仕事そのものであって、この会社のことは心底嫌っていた。
ある日、滅多に姿を現さない社長が事務所に来てこう言い放った。「店の売り上げがどうしても上がらないから、通販の方の売り上げをなんとか上げて欲しい」まぁそりゃそうだろうな。コロナ禍で飲食店は大打撃を受けている反面、EC業界は物凄く賑わっており最大で前年比300%というとてつもない数値をたたき出した。
自分のこの会社の一員としてなんとかすべきだと思ってはいるのでこう尋ねた。「どの程度の売上確保を望んでいますか?」と。そうしたら「できるだけ」と即答された。できるだけ・・・
その一言で一気に冷め辞めることを決意した。だから退職の理由は冷めたから、ということになる。
次の仕事を見つけてからやめるというのも考えたが、多分それだといつまでもここの会社のぬるま湯に浸かってしまう。ぬるま湯から出られない自分の意志の弱さも分かっていたから、自身の退路を断つためにも最短で辞めることにした。
そうして晴れて無職になった。
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