朝の歯磨きでさえも特別なものに感じる

日々をただただ綴っています

朝の歯磨きでさえも特別なものに感じる

いつも通り朝起きて、いつも通り身支度を整え、いつも通りバイクに跨り出勤した。全てがいつもと変わらない朝の風景だけれども今日は何を隠そう最後の出勤日だ。そう思うだけで朝の歯磨きでさえも特別なものに感じる。

出勤しても特にやることがない。引き継ぎ最終日にあたる為、今日は特になにもやらずに後任の仕事を見張る仕事がメインだからだ。と言っても目を光らせて全ての仕事をチェックするわけではなく、途中途中パズドラで遊んだり、ペンギンの島で癒されたり、ニュースをチェックしたりとほぼ家だなこれ、と思いながら業務にあたった。

長い間ここで仕事をしていたということもあり私物がわんさかとあったが昨日までに段ボールにまとめて自宅に送った。その甲斐もあり机周りが随分とスッキリした。マウスパッドの下の更にデスクマットの下に隠しておいたヘソクリ1000000円も回収をした。

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後任は見ていないと仕事ペースが遅くなるタイプの為、ちょいちょい釘を刺すが別にもう辞めるしなと思い釘を刺すのも同時に辞めた。教えることは教えた、あとはもう知らない。

あれやこれやと教えたり眺めたりスマホで遊んだりしている内に退勤時間を迎えた。一通り挨拶し職場を後にした。この部署は実質一人で切り盛りしていたということもあり、特段仲の良い人はいない。上司と呼べるような人もいない。そういうのもあって送別会なんてものは当然なかった。こうしてこの会社の一員として仕事をする人生はあっけなく幕を閉じた。職場を出て駐車場まで歩く間に「あっけなく終わったな」となんとなく口にするとなんかこみ上げるものがあったがすぐに下がっていった。そんなものだ。

バイクに跨り色々な思いを馳せながら帰るが忘れ物をしたことに気づき戻った。これが盛大に見送られた後だったら恥ずかしいがそんなものは無かったので何事もなく戻り忘れ物を手にし帰路についた。

忘れ物は551蓬莱の豚まんだ。職場に退職土産として豚まんを購入したがどうしても自分も食べたくて自分用にラップにくるみ冷蔵庫に入れておいた。明日にでも食べよう。

帰ると昨日職場から送った私物とamazonからの届けものがわんさかと届いていた。明日にでも開梱して整理をしよう。

ビールを飲んで風呂に入って寝る。いつも通りだけれどもいつもと違う。これが仕事を辞めるということなのか。